汚部屋の掃除

汚部屋を掃除している記録

12日目(2時間)

 雨は夜更け過ぎに雪へと変わるらしい。今年の汚部屋の初掃除である。
掃除の前にホームセンターへ立ち寄り、汚部屋の保守管理のために消火器と無水エタノールを購入する。
 ふと、整理整頓の前に、この自宅に招いて、今は亡くなった同年齢の友人達を思い出す。60歳前に一割が亡くなると、どこかの統計資料で見たことがあるが真実だろうか。

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 整理整頓する中で何を処分するか漠然としていたが、考えがまとまった。
保管していたもののうち、今後遊ぶことが難しいもの、つまり、対戦するために相手が必要なアナログゲーム等は処分することに決める。私の人生で、これらを過去の思い出よりも楽しく遊べる友人は、きっともう現れないと思うからだ。

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 具体的には、囲碁・将棋・麻雀などであり、そういったものは全て燃えないゴミとして廃棄した。そして、いつか遊ぼうと思っていて保管しておいたゲームも、大事にしてもらるかもしれない方に譲ることとした。

 MTG(マジックオブザギャザリング)というものをご存じだろうか。1996年に日本語版が発売されたカードゲームである。友人から誘われて遊び始めたのがきっかけであるが、当時、ゲームセンターで対戦格闘ゲームをよく遊んでおり、しかも彼女なし社会人だったので経済的な余裕は結構あった。
 休日には、ゲームセンターにて朝から晩まで遊び、息抜きに郊外へレトロ―ゲームを買い漁りに行く。まさに幸せなゲーム貴族であった。

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 学生時代、月の小遣いをすべて使い切る江戸っ子気質の私は、就職してもしばらくそれは変わらず、学生時代よりも多くの小遣いを得、それを月々使い切っていた。
 もちろん平日の夜は飲み歩きもしたが、メインは休日のゲーセン遊びであった。ゲーセンのゲームは1プレイ100円とはいえ、上達するにつれプレイ時間も長くなり、徐々に月々小遣いをすべてを使い切れなくなっていった。
 そして、中古ゲームの買い漁りも、買えば買うほど保管場所を確保する必要があるため収納の限界になりつつあった。

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 そんな状況で、カードゲームMTGの登場である。収納場所をあまりとらないカードゲームで、月々の余る小遣いを使い切ることができた。類は類を呼ぶものだろうか、私のゲーセン仲間の友人たちも大量のMTGを購入した。そして、週末にはゲーセンやカードショップ、各々の自宅でデュエル(対戦)を楽しんでいたのだった。

 しかし私は、97年から本業が忙しくなる。就職氷河期で新卒若手の正規採用が減っており、人員不足は私たち若手への業務増となった。そして、私事でも時間が必要なことがあり、決意しゲームセンターへは98年から行かなくなった。
 そして、カードゲームMTGもすべて封印した。いつか時間に余裕が出来たら遊ぼうと。そして今に至る。

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 ちなみに、私より数年前にMTGを始めたユーザーの所有しているカードは100万円/枚を超える買取価格となるカードも存在するが、私は遅めに(日本語版から)MTGを始めたので、所有するカードの最高買取額/枚でこの程度である。
 気長にカードを仕分けしていくが・・・

 あまりの寒さに途中で整理を諦め撤退する。この部屋には暖房器具がないのだ。
次回は厚着で整理に来ようと強く決心する。

処分費用(累計 6,300円)
整理用器具(累計 7,600円)
保守用器具 消火器 3,200円、無水エタノール 1,400円(累計 4,600円)
買取額 ブックオフ 1,762円(累計1,762円)
所要時間 2時間(累計 66時間)